総務業務を効率化する方法・具体的な手順を紹介【改善事例あり】
総務は企業運営に欠かせない業務ですが、企業によって内容が異なる場合も多く、煩雑化しているケースも見られます。そこで、
「総務業務を効率化して生産性を上げたい」
「効率化の具体的な手順を知りたい」
このようにお考えではありませんか。総務業務に課題を抱えたままにすると、従業員の負担につながり、離職を招きかねません。
そこで本記事では、下記を紹介します。
- 総務の業務を効率化する方法
- 総務の業務を効率化する手順
- 効率化する際の注意点
総務業務を効率化して従業員の負担を軽減したいとお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
なお、総務業務を効率化するためにはアウトソーシングも有効です。オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』は、総務を始めとするバックオフィス業務全般をサポートします。i-STAFFの詳細は、下記よりご確認ください。
目次
総務が抱える4つの課題
総務が抱えやすい課題は、下記のとおりです。
- 属人化するリスクが高い
- 人材不足によりリソースが足りない
- 責任が大きい業務が多い
- 業務範囲が広いうえに明確な線引きがない
総務の業務は幅広く、1人の従業員が複数の業務を兼務することも珍しくありません。特定の担当者に業務が集中すると、ほかに対応できる人がいなくなり、属人化が進行します。
総務の業務は専門的な内容が少なく、総合的なスキルが必要です。習得する知識やスキルも多くなりがちで、その負担によって人材が定着せずリソース不足に陥るケースが多いです。
一方で、総務は情報管理や経営陣のスケジュール管理などの業務も行います。これらはミスが許されず、大きな責任がのしかかります。
このような課題を解決するためにも、総務の業務効率化が重要です。
総務の業務を効率化する3つのメリット
総務の業務を効率化することで、下記のメリットを受けられます。
- コア業務に専念でき生産性向上を図れる
- 業務負担の軽減により従業員のモチベーション向上につながる
- コスト削減による利益向上に貢献できる
総務業務の効率化により、人件費の削減が期待できます。施策によってはさらなるコストダウンも可能です。順番に見ていきましょう。
【メリット1】コア業務に専念でき生産性向上を図れる
総務業務を効率化することで、従業員はコア業務に専念できます。コア業務とは、企業の本来の目的や売上に直結する重要な業務です。
企業の業務全体で見ると総務自体がノンコア業務と考えられますが、総務の業務内容を細分化すると下記のようなコア業務とノンコア業務にわけられます。
コア業務 | ノンコア業務 |
---|---|
・経営企画への参画 ・コンプライアンス体制の構築・運用 ・重要な契約書の確認 など |
・備品管理 ・書類管理 など |
業務効率化によりノンコア業務にかけるリソースを削減し、コア業務に専念できれば生産性向上につながります。
【メリット2】業務負担の軽減により従業員のモチベーション向上につながる
総務業務の効率化により、従業員の業務負担が軽減され、モチベーションの向上が期待できます。過剰な業務負荷は、従業員のストレスを高め、生産性の低下やミスの発生を招きかねません。
一方で、業務負担が軽減されることで、時間外労働の削減によるワークライフバランスの向上が可能です。総務業務の効率化は、従業員の満足度向上に直結します。モチベーションの高い従業員は積極的に取り組む傾向にあるため、生産性の向上や顧客満足度の向上につながります。
【メリット3】コスト削減による利益向上に貢献できる
総務業務の効率化を図ることで、人件費や消耗品費などのコスト削減が可能です。
たとえば、業務の効率化を実現すると、残業や休日出勤などの時間外労働を削減できます。また、新しい人材を雇う場合は、採用費や教育費などが必要です。しかし、既存の従業員だけで対応できるようになれば、新しい人材を採用する必要もありません。
また、ペーパーレス化を進めることで、文房具やコピー用紙などの消耗品費を抑えられます。
このように、総務業務の効率化は直接的なコスト削減につながります。コスト削減は企業の利益向上に大きく貢献するため、積極的に効率化を目指しましょう。
総務の業務を効率化する4つの方法
総務の業務を効率化する方法は、下記のとおりです。
- 業務の可視化
- 紙資料のペーパーレス化
- ITツールの導入
- アウトソーシングの活用
総務業務の現状を正確に把握するために、業務の可視化が重要です。業務内容や業務プロセスを明確化して、業務効率化を図りましょう。
【方法1】業務の可視化
総務業務を効率化するためには、業務の可視化が重要です。業務の可視化とは、業務の流れや工程を明確化し、業務量や所要時間を「見える化」することを指します。
具体的な方法は、業務フローの作成や業務マニュアルの整備などです。非効率的な業務やムダな業務が明らかになり、改善の糸口が見えてきます。
業務を可視化することで、業務の平準化や適正な人員配置が可能です。そのため、業務の可視化は、最適化や効率化を図るうえで欠かせない重要な手段といえます。
【方法2】紙資料のペーパーレス化
総務業務を効率化する際は、ペーパーレス化が重要です。紙資料の管理は手間がかかるため、目的の資料を探すのに時間を費やす場合があります。
ペーパーレス化を進めることで、下記のような効果を得られます。
- 保管スペースが不要になり、オフィス環境を改善できる
- 検索が容易になり、資料を探す時間が短縮できる
- データのバックアップが可能になり、紛失リスクを低減できる
ペーパーレス化された文書は検索性が高いため、必要な情報をすぐに見つけられます。これにより、業務の遅延を防ぎ、効率的な業務遂行が可能です。
このように、紙資料をペーパーレス化することで、総務業務の効率化が見込めます。
【方法3】ITツールの導入
総務業務の効率化において、ITツールの活用は欠かせません。業務にあわせて最適なITツールを導入することで、生産性向上が期待できます。
たとえば、文書管理システムを導入すると、文書の効率的な管理が可能です。電子印鑑を組み合わせて社内の承認フローをシステム内で処理できるため、提案から承認までスムーズに進められます。
業務に合わせたITツールの導入により、煩雑な総務業務が自動化・省力化されます。
【方法4】アウトソーシングの活用
総務業務の一部、または全部を外部の専門業者にアウトソーシングすることで、業務を効率化できます。なぜなら、アウトソーシング先は専門的な知識・スキルを有しているため、スムーズに業務を進められるからです。
たとえば、下記のような業務をアウトソーシングできます。
- 備品の購入・管理
- スケジュール管理
- イベント運営
業務をアウトソーシングすることで自社のリソースを割く必要がなくなり、コア業務に専念できます。
ただし、機密情報の取り扱いには注意が必要です。情報漏えいリスクを最小限に抑えるため、アウトソーシング先の情報管理体制を慎重に確認しましょう。
下記の記事でおすすめの代行業者を紹介しているので、ご参考ください。
>>総務アウトソーシング(総務代行)とは?料金相場やおすすめ業者を徹底比較
総務業務の改善事例
<出典:株式会社ベルパーク>
株式会社ベルパークは、キャリアショップを全国に展開・運営する企業です。スマートフォン市場が拡大する現代において、着実に事業拡大を進めています。
しかし、事業が拡大するにつれ、全国のキャリアショップに在籍している従業員からの問い合わせがあとを絶ちません。本部の管理部門がすべての問い合わせを一手に引き受けている現状を受け、AIチャットボットの導入を決定しました。
AIチャットボットは、問い合わせに対してAIが自動で回答するツールです。あらかじめよくある問い合わせに対するQ&Aを作成しておき、それと照合してAIが回答します。また、機械学習によって自らデータを蓄積し、回答精度の向上が可能です。
同社はAIチャットボットを導入し、問い合わせ件数の対応にかかるリソース削減のほかにも、社内コミュニケーションの活性化も実現します。また、「聞きたくても聞けなかったことが、気軽に聞けるようになった」と企業の雰囲気にも変化をもたらしました。
【4ステップ】総務の業務を効率化する手順
総務の業務を効率化する際は、下記の手順を参考にしてみてください。
- 現状を分析する
- 分析結果から課題を抽出する
- 対策を検討・実行する
- 効果測定し次の戦略を決定する
まずは、現状の業務を分析して、課題や問題点を洗い出す必要があります。なんとなく改善を進めても、思うような効果が得られない恐れもあるため注意しましょう。
【ステップ1】現状を分析する
総務の業務を効率化するためには、まず現状の業務フローや課題を洗い出す必要があります。現状を把握しないまま改善を進めても、思うような効果を得られません。
具体的には、どのような業務があるのかリストアップし、それぞれの業務フローを作成します。すでに業務フローがある場合は、非効率的な作業がないか見直しましょう。これにより無駄な工程や手順の重複がないかを確認できます。
また、各業務にかかる時間や人員を数値化し、業務量を測定します。業務量を可視化することで、業務負荷の大きい業務や非効率な業務を特定可能です。
【ステップ2】分析結果から課題を抽出する
総務業務の課題を抽出する際は、分析結果からムダな作業や重複作業などをリストアップしましょう。そして、そのリストから優先的に改善すべき課題を選びます。
優先度の高い課題を選ぶポイントは、下記のとおりです。
- 改善の効果が高い
- 比較的すぐに改善できる
たとえば、毎日多くの時間を費やしている作業や、複数の部署で重複して行われている作業はできる限り迅速に改善しましょう。一方、作業量が少なく、影響も小さい課題は優先度を下げるのもひとつの方法です。
分析結果から無駄な作業をリストアップし、優先度を設定することで、総務業務の課題を明確化できます。優先的に対策を講じることで、着実に業務効率化を進められます。
【ステップ3】対策を検討・実行する
分析結果から抽出された課題に対して、具体的な対策を検討・実行します。たとえば、人による単純作業で時間がかかっている場合は、ツールを導入して自動化を図れます。RPAやOCRなど、目的に応じて適切なツールを選ぶのが重要です。
また、専門性の高い業務を効率化したい場合は、アウトソーシングで専門家に依頼するのもおすすめです。このように、課題に応じた最適な対策を選定し、速やかに実行しましょう。
【ステップ4】効果測定し次の戦略を決定する
総務業務の効率化施策を実行した後は、その効果を適切に測定し評価しましょう。効果を確認することで次の戦略に活用でき、さらなる効率化を見込めます。
測定指標の例は、下記のとおりです。
- 削減できた工数
- 人件費の削減額
- 顧客満足度の向上度
- 従業員のモチベーション向上度
このような指標を定量的に測定し、施策を実行する前後の差異を分析します。施策の効果が不十分な場合は、原因を特定し、別の対策を実行しましょう。
一方、施策が一定の成果を上げた場合は、さらなる改善の余地がないか検討を重ねるべきです。たとえば、ほかの業務へ水平展開できるか考えるのがおすすめです。
他部署に成果を出した業務と同じような内容があれば、対策を展開することで同様の効率化を図れます。ひとつの施策をそのままで終わらせず、「使い回す」ことを意識するのがポイントです。
このように、PDCAサイクルを確実に回し続けて、成果の最大化を図りましょう。
総務の業務を効率化する際の注意点
総務業務の効率化を図るうえで新たにITツールを導入する際は、下記の点に注意が必要です。
- ツールに慣れるまでの手間やコストがかかる
- ツールが定着しない恐れがある
- 先に社内体制を整える必要がある
特に、新しいツールを導入すると、習熟度が上がるまでは一時的に効率が悪くなる場合もあります。効率が悪くなり業務に時間がかかれば、人件費も必要です。
また、ツールの使用方法が難しく、なかなか習熟度が上がらない場合はツールが定着しない恐れもあります。そのため、できる限り使用方法が簡単なツールを選び、社内全体でサポートできる体制づくりが重要です。
総務の業務を効率化して企業全体の生産性を上げよう
総務業務を効率化することで、生産性の向上やコスト削減など、企業にとってメリットがあります。ペーパーレス化やITツールの導入、アウトソーシングの活用など、さまざまな対策を組み合わせることで業務負担の軽減を図りましょう。
総務業務の効率化は簡単にできませんが、着実に対策を実行することで働き方改革の推進や経営体質の強化につながるうえ、従業員一人ひとりのモチベーション向上にも期待できます。企業の発展のためにも、積極的に総務業務の効率化に取り組みましょう。
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