残業を減らすには?残業時間を削減するメリット・事例を紹介

残業時間の削減は、企業が抱える大きな課題のひとつです。しかし、

「残業時間が減らないのはなぜ?」

「残業時間を削減する具体的な方法を知りたい」

このようにお考えではありませんか。残業時間を削減できなければ従業員の負担が増大し、パフォーマンスの低下や離職につながる恐れがあります。

そこで本記事では、下記をまとめました。

  • 残業が減らない理由
  • 残業を減らすメリット
  • 残業を減らす方法

残業時間を減らせなくてお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。

なお、残業時間を削減する具体的な方法のひとつに、アウトソーシングの活用が挙げられます。オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』は、幅広い業務のアウトソーシングに対応可能です。

i-STAFFの詳細は、下記よりご確認ください。

残業が減らない8つの理由

残業が減らない8つの理由

残業が減らないおもな理由は、下記のとおりです。

  • 残業が評価につながる
  • 勤怠管理がずさん
  • 仕事量と内容が見合っていない
  • 属人化している
  • 緊急対応が多い
  • コミュニケーション不足
  • 仕事内容や期日が不明確
  • 残業で稼ぎたいと考えている

コミュニケーションが活発でない職場では、意思の疎通ができず業務に時間がかかり、結果として残業するケースがあります。それぞれの詳細を簡単に見ていきましょう。

【理由1】残業が評価につながる

残業がなくならない理由の1つは、残業することで評価につながる文化があるからです。勤勉とされる日本人は、昔から働くことを良しとしてきました。そのため、残業することが美徳とされ、定時で退社することが良くないという風習があります。

現代でその考え方はなくなりつつありますが、一部の企業や人の間ではいまだに残業を評価する制度が残っています。古くから根付いた文化なので簡単になくせるものではありませんが、少しずつ変えていかなければなりません。

【理由2】勤怠管理がずさん

勤怠管理がずさんな場合も、残業が減らない理由と考えられます。そもそも勤怠管理がずさんな体制では、従業員がどれだけ残業しているかも管理できていません。残業が多いのか少ないのか把握していなければ、残業が減らないのは当然です。

特に、直属の上司が部下の進捗や残業を把握していなければ、無駄な残業を見逃すことになります。進捗が遅れている場合はフォローして、残業が発生しないようにチーム全体を管理しましょう。

【理由3】仕事量と内容が見合っていない

従業員に与えられた仕事量と内容が、個人の能力と見合っていない場合も残業発生につながります。個人の能力を超えてしまえば、時間内に終えられないのは当然です。たとえば、10時間かかる業務を「明日までに終わらせてほしい」と指示されれば、残業せざるを得ません。

指示者がその業務を5時間ほどで終えられると見積もっていても、指示された従業員が習熟していなければ5時間以上かかることもあります。したがって、仕事量や内容が見合っていない場合は、ほかの従業員と分担したり業務を見直したりして調整しなければなりません。

【理由4】属人化している

業務が属人化していると、その従業員しか対応できないため、忙しさによっては残業対応しなければなりません。業務の属人化にはほかにも、

  • 業務の実態がわからなくなる
  • 担当者が不在の場合は業務が滞る

などのデメリットがあります。

一般的に業務の属人化は解消すべきものなので、担当者に依存している業務がないか洗い出すのがおすすめです。

【理由5】緊急対応が多い

定常業務以外に緊急対応が多い場合は、次々と仕事が差し込まれるため残業が多くなります。緊急対応の内容によっては取引先とのやり取りもあるため、簡単にゼロにはできません。しかし、自社の対応で解消できるケースもあるので、決めつけずに解決方法を探ってみましょう。

たとえば、製品の品質でクレーム対応が多くなっている場合は、作業工程を見直し品質管理を徹底することで解決できる可能性があります。緊急対応の原因が何か突き止めることが重要です。

【理由6】コミュニケーション不足

チーム内のコミュニケーションが不足すると、仕事がスムーズに進まず、残業する事態となりかねません。業務は自分1人で完結できない場合が多く、チームでの連携が重要です。

そのため、チーム内のコミュニケーションが不足するとうまく連携が取れず、確認や修正に時間がかかり残業しなければならないケースが増加します。特に、近年ではテレワークが多くなり、「ちょっとしたことを隣の同僚に聞く」ということができません。一見、大したことのないコミュニケーションでも、不足すれば残業につながるのです。

【理由7】仕事内容や期日が不明確

仕事の内容や目標、期日が不明確な場合は残業につながります。本来、仕事は目標を定めて、達成しなければなりません。しかし、達成すべき目標や期日が曖昧では、日々の仕事をダラダラとこなす恐れがあります。

業務に対するメリハリがなくなれば、無駄な残業が増える原因となりかねません。日々のタスクや期日を明確化し、時間を意識して業務に当たってもらいましょう。

【理由8】残業で稼ぎたいと考えている

従業員自身が「残業したい」と考えることによって、残業が減らない可能性もあります。従業員が残業したいと考えている場合は、収入に不満を持つケースが多いです。給与を上げることで解決できる可能性は高いですが、そう簡単に給与を上げることはできません。

そのため、企業として従業員に対してできることを考えてみましょう。たとえば、従業員の評価制度を見直して適切な評価を下したり、インセンティブ制度を設けて臨時収入を与えたりするなどです。給与を上げる以外にできることがないか、しっかりと考えるのがおすすめです。

残業を減らす5つのメリット

残業を減らす5つのメリット

残業を減らすメリットは、下記のとおりです。

  • コスト削減による利益向上
  • 離職率の低下
  • 社会的な信用の向上
  • 従業員満足度の向上
  • 従業員の負担軽減

政府が推進する働き方改革も世間に浸透しつつあり、「残業は削減すべき」という考え方が広まりました。そんななかで残業を良しとする文化が根付いていると、社会から疑問の目を向けられる恐れがあります。順番に見ていきましょう。

【メリット1】コスト削減による利益向上

残業を減らすことでコスト削減につながります。残業に対する賃金は、1時間あたりの25%増しです。そのため、残業が増えれば増えるほど人件費がかさみ、利益を圧迫してしまいます。

また、残業している間は職場を稼働させなければなりません。そのため、人件費のほかにも光熱費が必要です。残業を減らしてコストを削減できれば、売上を変えずに利益を向上させられます。

【メリット2】離職率の低下

残業を減らすことで、離職率が低下します。一般的に従業員は「残業したくない」と考えています。「残業して稼ぎたい」と考えている従業員も、本質的には「残業しなくて稼げるならそっちのほうがいい」と考えているものです。

しかし、そんな従業員の気持ちに寄り添わず、残業が前提となった働き方をしていては退職者が増加しかねません。そのため、残業を減らして多くの人材が無理なく働けるようにする必要があります。

【メリット3】社会的な信用の向上

残業を削減し、働きやすい職場を実現するとイメージアップにつながり、社会的な信用が向上します。現在はいかに残業を減らすかが企業の課題です。いつまでも残業を前提とした働き方をしていては、悪い評判が流れかねません。

悪い評判が広まれば求職者が減って人材不足が慢性化し、従業員にさらなる残業を求めるといった悪循環に陥ります。一方で、企業のイメージアップに成功すると求職者が増え、取引先からの評価も高くなりやすいです。また、認知度が向上し、売上アップも期待できます。

【メリット4】従業員満足度の向上

残業を減らすことで、従業員満足度の向上を図れます。現在の労働者は単純な給与だけではなく、ワークライフバランスを重視する傾向にあるため、プライベートの時間を考慮することが重要です。

従業員満足度が高まれば、企業に対して「もっと貢献したい」という気持ちも強くなり、良い結果につながることで顧客満足度向上も期待できます。

【メリット5】従業員の負担軽減

残業を削減することで、従業員の負担軽減につながります。残業が多いときに最も注意しなければならないのは、従業員の健康です。残業が多ければ生活のリズムが乱れ、体調不良に陥りやすくなります。

過酷な環境が続けば、最悪の場合は命の危険につながりかねません。人がいなければ事業の運営は不可能なため、従業員の健康管理のためにも残業時間を減らすようにしましょう。

残業を減らす6つの方法

残業を減らす6つの方法

残業を減らすおもな方法は、下記のとおりです。

  • アウトソーシングの活用
  • ツールの導入
  • ノー残業デーの導入
  • 事前申請制度の導入
  • 業務の標準化
  • 従業員の意識改革

残業を削減する根本的な対策は、業務を効率化し、かかる時間を短縮することです。そのためには、アウトソーシングやツールの導入をおすすめします。ひとつずつ見ていきましょう。

【方法1】アウトソーシングの活用

残業を減らす具体的な方法の1つ目は、アウトソーシングの活用です。自社が持つ業務の一部、あるいは全部を専門業者に委託することで自社の労働時間を削減します。月々のランニングコストはかかるものの、残業によるコスト増加と比べると安価なのが一般的です。

経理部門における記帳業務や営業部門における資料作成など、定型化された業務はアウトソーシングを活用するのがおすすめです。

【方法2】ツールの導入

残業を減らすためにはツールを導入するのもおすすめです。ツールを導入すると労働時間を可視化でき、残業の削減につながります。たとえば、勤怠管理システムを導入すれば、スマートフォンで出退勤の打刻ができたり勤怠データを自動で集計したりできます。

また、従業員がどのような業務にどの程度時間をかけているのか、従業員によってかかっている時間はどう異なるのかなどをしっかり把握しましょう。

残業になってしまうのは、所定の勤務時間と業務時間のバランスが取れていないからです。まずはツールを活用して労働時間や残業時間を可視化し、問題解決に取り組みましょう。

【方法3】ノー残業デーの導入

完全に残業時間をゼロにするのは現実的に難しいため、ノー残業デーを導入するのもひとつの方法です。ノー残業デーとは、残業しない日を経営陣が設定し、原則として全員が定時で帰宅する日を指します。

ノー残業デーの大きなメリットは「定時に上がることに対する罪悪感を感じづらい」ということです。上司が残業しているのに定時で上がりづらいと感じる人もいますが、全員が定時で上がるとなれば気兼ねなく定時で帰宅できます。

【方法4】事前申請制度の導入

残業するために、申請をしなければならない制度の導入も効果的です。特に、ダラダラと残業してしまうタイプの従業員は、申請の手間を嫌って定時で帰宅するよう努力する場合があります。

申請には時間や残業の理由などを具体的に書くことで、上司による残業時間の管理も可能です。部下の進捗状況や内容を把握できるため、適切なフォローも可能となります。

【方法5】業務の標準化

業務が属人化していたり、従業員によってやり方が異なってかかる時間がバラバラだったりする際は、業務の標準化がおすすめです。業務を標準化することで従業員間による時間の差が小さくなり、作業時間の見積もりがしやすくなります。

たとえば、同じ仕事をAさんにお願いした場合は定時で終わるが、Bさんに依頼すると残業となるなどです。このケースでは、ほかの要因も考えられますが、業務を標準化することで均一になる場合があります。そのためには、誰が読んでもわかるマニュアルの作成がおすすめです。

【方法6】従業員の意識改革

残業削減につながる方法を導入したとしても、従業員の意識が残業削減に向いていなければ大きな効果は得られません。したがって、具体的な方法を導入すると同時に、従業員の意識改革も実施していきましょう。

特に、上長にあたる人物はできる限り残業しないように教育が必要です。上長が残業すると、部下は帰宅しづらいものです。上長から積極的に帰宅するよう働きかけるなど、率先して意識を変えていきましょう。

残業時間の削減に成功した事例

残業時間の削減に成功した事例

港湾運送業を運営する企業では、業務に繁閑があり繁忙期には人員が不足する悩みを抱えていました。そこで下記の取り組みを進め、業務効率化を実現し、時間外労働の削減につなげています。

  • 残業の事前申請と実施状況の管理
  • 顧客を巻き込んだ業務効率化・改善
  • 多能工化を進めて業務を平準化

残業を事前申請し、毎日の始業時と就業前に管理職が残業予定者の業務内容と退社予定時間を確認します。その際、緊急を要する業務以外は、日程をずらしたりほかの社員へ分担したりして臨機応変に調整するようにしました。

また、残業の実績を定期的に集計して、残業が多い部門を是正することで残業時間の削減に成功しています。

残業時間の削減にはアウトソーシングがおすすめ

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残業時間を削減する方法をいくつか紹介しましたが、なかでもアウトソーシングの活用がおすすめです。ほかの方法と違い、アウトソーシングは業務を丸ごと委託するため、大幅な残業時間の削減が可能です。

アウトソーシング先によって委託できる業務は大きく異なるため、事前にしっかりと確認しなければなりません。たとえば、オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』は、バックオフィス業務全般を依頼可能です。

  • 秘書業務
  • 人事業務
  • 経理業務
  • Web関連業務
  • 営業アシスタント等

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i-STAFFの詳細は、下記よりご確認ください。

下記の記事で、i-STAFFの評判や口コミを紹介しています。i-STAFFの導入を検討している方は、あわせてご覧ください。

i-STAFF(アイスタッフ)導入企業の評判・口コミは?料金・導入事例を紹介

残業時間を削減して従業員満足度を上げよう

残業時間を削減して従業員満足度を上げよう

昔からの文化が根付く企業では「残業=仕事熱心」というイメージがありますが、現在は残業時間を減らすことが企業の課題となっています。

どうしても残業して対応しなければならない業務もあるため、完全になくすことは困難ですが、アウトソーシングの活用やツールの導入を検討してできる限り削減しましょう。残業時間を確認することで従業員のパフォーマンスが向上し、結果的に売り上げの最大化にもつながります。

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