手順書とマニュアルの違い・作成のポイントを解説【テンプレートあり】

手順書は業務と製品の品質を担保するために、重要な文書です。しかし、

「手順書とマニュアルの違いは?」

「手順書の具体的な作り方を知りたい」

このようにお考えではありませんか。

手順書を整備していなければ業務内容が不透明になり、属人化による業務の偏りや教育の長期化につながりかねません。そこで本記事は、下記の内容をまとめました。

  • 手順書とマニュアルの違い
  • 手順書を作成する際のポイント3つ
  • 手順書の作り方5ステップ

手順書を活用して業務品質の均一化をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

なお、手順書の作成は、アウトソーシングすることで効率的に進められます。オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』は、幅広い業務のアウトソーシングが可能です。

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手順書とは?

手順書とは?

手順書は、業務を遂行するうえで必要な手順を詳細に解説した文書です。手順書がなければ業務手順は口頭で伝えることとなり、代を重ねるごとに作業者のやりやすいように変化するケースがあります。

また、作業者ごとで異なる業務手順になる可能性も捨てきれません。業務や製品の品質に影響を与え、バラツキの原因となってしまいます。

  • スケジュールに無理はないはずなのに、なぜか進捗が遅れている
  • 材料や業務内容は変わっていないのに、バラツキが多く顧客からクレームが発生した

このような事態を引き起こさないためにも、手順書の作成が重要です。

手順書とマニュアルの違い

手順書とマニュアルの違い

手順書は業務の手順を事細かに記した内容ですが、マニュアルはより広い範囲で業務内容の概要や注意点を記した文書です。つまり、マニュアルが上位にあたる文書で、マニュアルのなかの業務を深掘りした文書が手順書といえます。

マニュアルは業務内容を理解して、目標や重要課題を達成するために用いられます。ひとつひとつの業務ではなく、全体の「仕事」として業務品質を高めることが目標です。

一方、手順書は最小単位の業務を進める手順が記載され、作業者全員が手順書の内容にしたがって業務を進めなければなりません。すなわち、手順書は業務の教科書で、基本的に手順書に違反した作業は禁止です。

製品やサービスにおける一定以上の品質を担保するために手順書があるため、バラツキを発生させないためにも遵守する必要があります。マニュアルと手順書の両方を活用し、マニュアルで仕事の品質を高め、手順書で製品やサービスの品質を守ることが重要です。

手順書が必要な理由4つ

手順書が必要な理由4つ

手順書が必要な理由は、下記のとおりです。

  1. 業務の標準化
  2. 業務効率化
  3. 属人化の防止
  4. 安全性の確保

手順書を遵守することで作業者によるバラツキはなくなり、品質確保につながります。順番にみていきましょう。

【理由1】業務の標準化

業務を標準化するために、手順書は重要な役割をもちます。製品やサービスの品質確保という目的を達成するためには業務標準化が必要で、そのための手段が手順書の遵守です。

手順書に記載されている内容は、すべてに意味があります。なぜなら、その内容を守ることで品質が確保されるからです。

たとえば、順不同でもよさそうな作業に順番が記載されていれば、守らなければなりません。手順書の理想は、完全な未経験者が手順書通りに作業してもベテランと同じ品質を確保できることです。

このように、手順書があれば作業者に関わらず一定の業務品質を確保でき、製品やサービスの品質確保につながります。

【理由2】業務効率化

手順書は、業務効率化のためにも重要です。手順書に従って作業することで業務の標準化が図れ、個人の裁量は介入する余地がなくなります。

手順書がない場合は、作業者によって手順がアレンジされてしまうケースが多いです。しかし、結果として準備不足や無駄な動作につながる恐れがあります。

また、業務手順を確認する必要がある場合、手順書がなければほかの作業者の手を止めて確認しなければなりません。効率的に業務を進めるためにも、誰がみてもすぐ作業できる手順書が重要なのです。

【理由3】属人化の防止

手順書を遵守することで業務が均一化され、属人化の防止につながります。手順書がなければ作業手順が作業者によってアレンジされる場合があり、ときにはより効率的になるケースも少なくありません。

しかし、こうしたノウハウは共有されることが少なく、個人の知識・技術となってしまいがちです。知識や技術をもつ個人が退職した場合は、せっかくのノウハウが引き継がれずに消えてしまいます。

作業者個人が生み出したノウハウは手順書に反映し、アップデートすることで誰もが同じ知識・技術を用いて効率的に作業が行えます。

【理由4】安全性の確保

安全性を確保するためにも、手順書が必要です。手順書に記載されている内容は業務効率や品質だけではなく、安全に業務を遂行する手順でもあります。

手順書がない場合は作業者個人が自身の方法で業務を進めますが、そこには効率や手軽さを求めるあまり、安全性を二の次に考えるケースも多いです。

たとえば、特殊な薬剤を取り扱う場合は、一般的に保護具の着用が必須です。しかし「今まで危険だったことはないから」と、保護具を着用せずに作業を進める場合があります。

手順書に明記したうえで教育を徹底することで、認識の甘さによる危険な作業は削減可能です。

手順書を作成する際のポイント3つ

手順書を作成する際のポイント3つ

手順書を作成する際は、下記のポイントを押さえることで完成度の高い手順書になります。

  1. 業務全体がわかるフローを記載する
  2. 未経験者でも理解できる内容にする
  3. 読み手の悩みや迷いを残さない

特に、読み手の悩みや迷いを残さない手順書が重要です。手順書は読んだだけですべて理解できる内容であるべきです。ひとつずつみていきましょう。

【ポイント1】業務全体がわかるフローを記載する

手順書は最小単位の業務に対して作られますが、手順書内に業務全体がわかるフローの記載も重要です。業務を体系的に学ぶことで、より現在の業務に対する理解が深まり、教育に時間がかからなくなります。

また、全体のフローを理解していると業務間のつながりを意識できるようになり、別の業務に従事する際も役立ちます。

ただし、フローに記載する業務名と手順書名は統一させるように注意しましょう。それぞれの名称が異なっていれば、作業者の混乱を招きます。

社内全体にいえることですが、語句や名称は日頃から統一することがおすすめです。

【ポイント2】未経験者でも理解できる内容にする

新入社員のような未経験者でも理解でき、業務を遂行できる内容を意識しましょう。手順書は業界経験のないまったくの未経験者でも、手順書をみて一定の品質を担保できるものが理想です。

実際に理想の手順書を作成することは困難ですが、下記の点を押さえることで実現に近づきます。

  • 略称や専門用語はできる限り使用しない
  • 簡単な表現を使用する
  • 一文の長さを短くする

手順書でよくあるのは略称や専門用語が頻出して、内容がよくわからないものです。できる限り正式名称やわかりやすい言葉で表現し、どうしても必要な場合は注釈を付けて読みやすくしましょう。

また、一文の長さも重要です。文章は接続詞をつなげることでいくらでも長くできますが、長くなればなるほど意味が伝わりづらくなります。一文は40〜50字くらいが読みやすいと言われているため、参考にしてみてください。

【ポイント3】読み手の悩みや迷いを残さない

手順書は、それを読んだだけで業務のすべてを理解できることが理想です。そのためには、手順書を読んだ従業員の悩みや迷いを残さないことを意識しましょう。

手順書を読みながら業務を進めて完遂できたとしても「なぜこの手順なんだろう?」「この手順がわかりにくい」と従業員が感じれば、ヒューマンエラーにつながる恐れがあります。

しかし、最初から悩みや迷いを残さない手順書の作成は困難です。複数の作業者に試してもらい、得られた悩みや迷いをフィードバックとし、手順書に反映させましょう。

ブラッシュアップを続けることで、読み手の悩みや迷いを残さない理想の手順書に仕上がります。

手順書の作り方5ステップ

手順書の作り方5ステップ

手順書を作る際は、下記のステップで進めるとスムーズにできます。

  1. 目的とターゲットを明確化する
  2. 構成を作成する
  3. 業務内容を書き出す
  4. 仮運用を始める
  5. アップデートを繰り返す

特に、いきなり書き出すのではなく、業務内容を整理しながら構成を作成することが重要です。ひとつずつみていきましょう。

【ステップ1】目的とターゲットを明確化する

まずは、手順書を作成する目的を明確化しましょう。基本的に手順書の目的は、業務の標準化や安全性の確保のためです。

しかし、何に比重を置くかで記載される内容は異なります。たとえば、危険が伴う業務の手順書を作成する場合は、より安全性に特化した内容を記載すべきです。保護具の重要性を記載してもいいかもしれません。

また、手順書の読者を意識することも重要です。手順書は誰が読んでもわかるような内容が理想ですが、ある程度の知識や技術をもつ従業員しか担当できない業務の場合は、ゼロから丁寧に記載する必要はありません。

わかりやすい手順書を作成するためにも目的とターゲットを明確化してから、業務の洗い出しを行うことが重要です。

【ステップ2】構成を作成する

目的とターゲットが明確化できれば、構成を作成しましょう。構成とは何をどの順番で記載するかといった骨子の部分で、完成した手順書の目次と同じになります。

構成は手順書作成でも重要で、構成が作り込まれていないと使いにくい手順書となってしまいます。作業者にとっての使いやすさを意識して、構成を考えましょう。

【ステップ3】業務内容を書き出す

構成ができれば、実際の業務内容を書き出します。手順書の担当者が業務を実施したことがある場合は、自身の経験を元に書き出しますが、できれば実際に作業しながら書き出すことがおすすめです。

頭に思い浮かべて書き出すだけでは、細かな作業やポイントの抜けや漏れを見落とす恐れがあります。また、業務を実施したことがない場合は、作業者にヒアリングしましょう。

ヒアリングの対象者は1人に絞らず、複数にしたほうが多くの意見を取り込めます。できる限り細かく業務内容を書き出し、特記事項を含めて時系列順に手順書を作成しましょう。

【ステップ4】仮運用を始める

手順書を作成したら、完成した手順書を元に仮運用を始めます。いきなり本運用をすると修正があった場合に手間がかかったり、そもそも運用がうまくいかなかったりしかねません。

仮運用を始める場合は、自身が手順書通りに業務を進めることも重要ですが、複数の人に試してもらうことが大切です。特に、経験者だけではなく未経験者にも試してもらい、フィードバックをもらいましょう。

改善点があれば修正し、再度試します。何度もブラッシュアップして本運用を始めましょう。

【ステップ5】アップデートを繰り返す

手順書の本運用を始めたら、定期的に改善点がないか見直しが必要です。業務そのものに手順変更がなくても、全体の仕事に変更点があれば反映が必要な場合もあります。

たとえば、ツールを新しく導入したり、個人の技術を全体に反映させたりする場合です。せっかく作成した手順書を古いままにするのではなく、常に最新版にアップデートして使いやすい状態を保ちましょう。

手順書のテンプレート

手順書のテンプレート

上記のステップで手順書を作成できますが、初めて作る場合はどのようなフォーマットにするか悩んでしまうものです。また、ノウハウがない場合は時間がかかり、人件費にも影響してしまいます。

手順書作成に不安を感じる場合は、テンプレートの活用がおすすめです。テンプレートがあれば、自社の業務を当て込むだけで手順書を作成できるため、比較的簡単に作成できます。

たとえば、おすすめのテンプレートは下記のとおりです。

慣れるまではテンプレートを活用し、慣れてきてから自社に合うように少しずつアレンジを加えると無理なく自社に最適化できるのでおすすめです。

手順書の作成はアウトソーシングも可能

手順書の作成はアウトソーシングも可能

手順書の作成は自社で対応するだけではなく、アウトソーシングして作成してもらうこともできます。特に、慣れないうちは手間と時間がかかり、本当に使いやすいのか正解も見えづらいです。

しかし、アウトソーシングできる業者は専門家であるため、実績も多く豊富なノウハウをもっています。そのため、短期間でわかりやすい手順書の作成ができるのです。

オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』も、幅広く業務のアウトソーシングが可能なサービスです。1時間あたり2,640円から利用できるうえ、返金保証もついているため安心して利用できます。

i-STAFFの業務内容を知りたい方は、下記からお気軽にお問い合わせください。

 

手順書を作成して業務の標準化を図ろう

手順書を作成して業務の標準化を図ろう

手順書は、業務品質を高め、製品やサービスの品質を確保するために重要な文書です。わかりやすい手順書を作成することで、業務の標準化や効率化、そして属人化の防止ができます。

そのためにも手順書を作成して、常に最新状態にアップデートを続けましょう。バラツキや納期遅れを防止でき、顧客満足度の向上につながります。

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