ヘルプデスクをアウトソーシングするメリット・デメリットと費用相場を解説

ヘルプデスクはユーザーの疑問を解決する重要な業務ですが、必要とされるリソースが大きいためアウトソーシングする企業が増えてきました。

そこで、

「ヘルプデスクをアウトソーシングすると、どんなメリット・デメリットがある?」

「ヘルプデスクをアウトソーシングする際の費用を知りたい」

このようにお考えではありませんか。ヘルプデスクの担当者は本来の業務と兼任する場合が多いため、負担の増大が懸念されます。担当者のパフォーマンスを保つためにも、負担軽減が重要です。

そこで本記事では、下記について紹介します。

  • ヘルプデスクをアウトソーシングするメリット・デメリット
  • ヘルプデスクをアウトソーシングする際の費用相場

社内外から問い合わせが多く、担当者の負担が大きい場合はぜひ最後までお読みください。

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ヘルプデスクとは?

ヘルプデスクとは?

ヘルプデスクとは、ユーザーの困りごとを解決する業務です。一般的には、パソコンやユーザーが使用しているサービスなどIT関連の質問やトラブルに対応します。

対象となるユーザーが自社の従業員のみであれば「社内ヘルプデスク」、顧客の対応をする場合は「社外ヘルプデスク」などとわけられることもあります。

1.ヘルプデスクの仕事内容

社内ヘルプデスクの仕事内容は、自社で使用しているパソコンやシステムの使い方、トラブルに関する問い合わせの対応がメインです。

よくある問い合わせの例は、下記のとおりです。

  • ログインID・パスワードを忘れてしまった
  • システムの使い方がわからない
  • プリンタでうまく印刷されない

ヘルプデスク担当者は、一般的なIT関連の知識を習得しておく必要があり、専門的な問い合わせに対応するケースもあります。また、ほかの企業のサービスやシステムを利用している場合は、提供企業の問い合わせ窓口が対応する場合も多いです。

一方で、社外ヘルプデスクの場合は顧客対応の一環のため、より幅広く深い知識が求められます。たとえば、社外ヘルプデスクには下記の問い合わせが見られます。

  • 製品の使い方がわからない
  • マニュアルどおりに操作したが動作しない
  • 異音がする

簡単な問い合わせだけではなく、難易度の高い問い合わせにも対応する必要があります。

2.ヘルプデスクとコールセンターの違い

ヘルプデスクとコールセンターは「ユーザーの困りごとを解決する」という点で共通していますが、多くの違いがあります。

違い ヘルプデスク コールセンター
役割 ・顧客の困りごとを解決する

・顧客の困りごとを解決する

・クレーム対応

・営業活動

業務内容 ・顧客の問い合わせに対応する

・顧客の問い合わせに対応する

・電話営業業務

大きな違いは、ヘルプデスクは顧客対応に特化した業務、コールセンターは問い合わせ対応だけではなく営業も行う業務といえます。つまり、ヘルプデスクは受電のみ、コールセンターは架電も行う業務です。

ヘルプデスクをアウトソーシングする5つのメリット

ヘルプデスクをアウトソーシングする5つのメリット

ヘルプデスクをアウトソーシングするメリットは、下記のとおりです。

  1. 担当者の負担軽減による従業員満足度向上が図れる
  2. 対応品質の向上によりスピーディに問題解決ができる
  3. 属人化が解消され、情報の透明化が見込める
  4. コスト削減による利益向上が期待できる
  5. BCP対策になるため業務が停滞しづらい

専門的な問い合わせに対応すると属人化が進んでしまいますが、アウトソーシングすることで解消可能です。順番に見ていきましょう。

【メリット1】担当者の負担軽減による従業員満足度向上が図れる

ヘルプデスクを自社のIT部門で対応すると、担当者の負担が増大します。初歩的な問い合わせだけならば比較的負担は軽微ですが、難易度の高い問い合わせが増えると多大なリソースを割かなければなりません。

たとえば、下記の内容です。

  • ID/パスワードの紛失
  • パソコンの設定
  • セキュリティ対応
  • 情報漏えいの対策

内容によっては問い合わせした人の業務が滞る恐れもあり、早急な対応が求められます。24時間365日対応する場合は、ヘルプデスク担当者の負担が大きくなるのは火を見るより明らかです。

したがって、ヘルプデスクをアウトソーシングして負担軽減を図ることで従業員満足度向上につながり、本来やるべき業務でも高いパフォーマンスが期待できます。

【メリット2】対応品質の向上によりスピーディに問題解決ができる

ヘルプデスクのアウトソーシングは、豊富なノウハウを持っているため品質の高い業務を提供しています。専門的な知識が豊富で多くの問い合わせに対応できるため、迅速に問題解決を行います。

たとえば、初歩的な問い合わせであったとしても、当人にしてみれば重大な事態です。一刻も早い問題解決を望んでいることでしょう。問い合わせの難易度が高くなれば、さらに事態の緊急性や重要性は増加します。そのため、ヘルプデスクには対応速度の速さが求められるのです。

また、自社でヘルプデスクを担当する場合、担当者が別の業務でリソースを割かれているとその分だけ対応が遅れてしまいます。アウトソーシングするとこのような事態がなくなる点も、大きなメリットといえます。

【メリット3】属人化が解消され、情報の透明化が見込める

ヘルプデスクをアウトソーシングすることで、属人化を防止できます。ヘルプデスクへの問い合わせは難易度の高いものも多いため、対応できる人材が限られてしまいます。

特に、新しく配属された従業員は知識やノウハウが不足しているので、難易度の高い問い合わせには対応できないケースが多いです。結果的に、知識とノウハウが豊富なベテランの従業員に業務が集中し「その人のみが対応できる」という属人化の状態を招きます。

「その人」が休暇を取ったり退職したりすると、対応できる人がおらず業務に支障をきたしかねません。そのため、ヘルプデスクをアウトソーシングして、属人化の解消を図りましょう。

【メリット4】コスト削減による利益向上が期待できる

ヘルプデスクをアウトソーシングすることで、コストの削減が可能です。ヘルプデスクを自社で対応する場合は、既存の従業員に新しい業務として課すか新規で人材を採用する必要があります。既存の従業員に任せる場合は、その分だけ時間が不足しかねません。

本来の業務を行うために、残業や休日出勤で対応しなければならず、人件費が発生します。また、新規で人材を採用する場合は、

  • 求人広告の費用
  • 採用担当者の人件費
  • 採用したあとの教育費
  • 毎月の給与

など、多くの費用が必要です。

一方で、ヘルプデスクをアウトソーシングすると、月々の利用料金がかかるだけです。大幅なコスト削減が見込め、利益向上に直結する点は大きなメリットといえるでしょう。

【メリット5】BCP対策になるため業務が停滞しづらい

ヘルプデスクをアウトソーシングすると、BCP対策につながります。ヘルプデスクのアウトソーシングには、3つの種類があります。

  • オンサイト型:依頼企業に常駐して対応する
  • オフサイト型:依頼企業の外部に拠点を用意して対応する
  • ハイブリッド型:常駐するメンバーと外部拠点のメンバーにわかれて対応する

上記のなかでも、オフサイト型とハイブリッド型は外部の拠点で業務を行います。そのため、自社の地域で災害が発生したりサイバー攻撃に見舞われたりしても、大きな業務停滞にはつながりません。

また、ヘルプデスクのアウトソーシングがBCP対策を取っているケースも多く、災害に見舞われた場合もしっかりと対応します。

ヘルプデスクをアウトソーシングする3つのデメリット

ヘルプデスクをアウトソーシングする3つのデメリット

ヘルプデスクをアウトソーシングするデメリットは、下記のとおりです。

  1. 対応内容の詳細な把握が難しい
  2. 自社にノウハウが蓄積されない
  3. 情報漏えいのリスクが高まる

どのような問い合わせがあり、どのような対応を取ったのか詳細がわからないため、品質を向上させる施策を打ち出しづらいです。ひとつずつ見ていきましょう。

【デメリット1】対応内容の詳細な把握が難しい

ヘルプデスクをアウトソーシングすると、ユーザーの問い合わせ内容や対応内容は詳細に把握できなくなります。特に、外部の拠点で対応するオフサイト型は、共有が困難です。

問い合わせのなかに想定していなかったニーズが隠れている場合もありますが、詳細な状況が把握できていないため気づかないままになりかねません。このような隠れたユーザーのニーズは、品質を向上するための重要な情報です。

対応内容を詳細に把握するためには、あらかじめ情報共有の方法を取り決めておきましょう。すべてを詳細に共有するのが困難であれば、特定の事象に関してのみ詳細に共有するなど、工夫することでお互いのリソースを圧迫せず効率的に業務が行えます。

【デメリット2】自社にノウハウが蓄積されない

ヘルプデスクをアウトソーシングすると、自社で対応しなくなるためノウハウが蓄積されなくなります。ヘルプデスクはユーザーからの問い合わせをダイレクトに聞けるため、品質向上や業務改善につながるヒントも多いです。

そのため、それらのヒントを獲得できないのは、大きなデメリットといえます。長期的な依頼を考えている場合は大きな問題とはなりませんが、いずれ内製化を予定している場合やスポットで依頼している場合は、意識したほうがいいでしょう。

定期的な打ち合わせを開催したり自社の担当者を参画させたりして、できる限り情報を共有できる体制構築が重要です。

【デメリット3】情報漏えいのリスクが高まる

ヘルプデスクをアウトソーシングすると、情報漏えいのリスクが高まります。特に、社外ヘルプデスクをアウトソーシングする場合は、製品やサービスの詳細な仕様やユーザーの情報を渡さなくてはなりません。

自社の管理外に出てしまうため、完全なコントロールは困難です。もしもヘルプデスクのアウトソーシングが万全なセキュリティ体制を持っていなければ、情報が流出し、信用問題に発展する恐れがあります。

また、サイバー攻撃への対策が万全でも、ヒューマンエラーで情報が流出する可能性もゼロではありません。そのため、依頼する際は、プライバシーマークの取得を始めとするセキュリティ体制の確認が必須です。

ヘルプデスクをアウトソーシングする際の費用相場

ヘルプデスクをアウトソーシングする際の費用相場

ヘルプデスクのアウトソーシングは、業務内容や問い合わせ件数、難易度によって費用が大きく異なります。そのため、公式サイトで費用を明示せず、相談内容に応じてプランと見積もりを作成するケースが多いです。

一概に費用相場はいえませんが、月におよそ10〜150万円ほどかかると言われています。また、料金体系は月額制と従量課金制にわけられます。

多忙が予想される場合は月額制、問い合わせ件数が少ない場合は従量課金制にするなど、状況に応じて選ぶのがおすすめです。途中でプランを移行できる場合もあるため、必要なタイミングで相談してみましょう。

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そのため、ヘルプデスクのアウトソーシングを初めて利用する場合におすすめです。

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ヘルプデスクをアウトソーシングして顧客満足度を高めよう

ヘルプデスクをアウトソーシングして顧客満足度を高めよう

ヘルプデスクは、ユーザーの困りごとを解決する業務で、社内のトラブルを解決する社内ヘルプデスクと社外の問い合わせを解決する社外ヘルプデスクにわけられます。ヘルプデスクをアウトソーシングすることで、従業員の負担を軽減し、従業員満足度の向上が可能です。

また、ヘルプデスクのアウトソーシングには社内で常駐するオンサイト型や外部に拠点を用意するオフサイト型、両方で対応するハイブリッド型があります。

さらに、専門的な知識やノウハウを持っており、高品質な対応で顧客満足度の向上にもつながります。ヘルプデスクの質を上げたい場合は、導入を検討してみましょう。

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