ペーパーレス化に必要なツールとは?導入事例・デジタル化の進め方を解説
働き方改革を推進する手段のひとつとして、ペーパーレス化が注目されています。
そのため、
「ペーパーレス化のメリットは?」
「ペーパーレス化に必要なツールが知りたい」
このようにお考えではありませんか。
ペーパーレス化はツールを導入するだけで可能になり、働き方改革でも取り組みやすい内容のひとつです。本記事では、下記を紹介します。
- ペーパーレス化のメリット6つ
- ペーパーレス化の方法
- ペーパーレス化に必要なツール5つ
ペーパーレス化のツールを導入して業務効率化をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
なお、オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』は、ペーパーレス化ツールの導入サポートも行っています。初めてのツール導入に手間取り、工数を浪費してしまう場合もあります。
ツールの導入が不安な方は、下記からお気軽にお問い合わせください。
目次
ペーパーレス化とは?
ペーパーレス化とは、紙で取り扱っていた書類や資料をデータ化し、PCやタブレットなどの端末で運用することです。働き方改革の一環として、企業に業務効率化が求められ、紙書類から電子書類への切替が行われています。
特に、下記のような定型書類は、ペーパーレス化しやすいといわれています。
- 請求書
- 契約書
- 打ち合わせの議事録
紙での保存が義務づけられていた書類もありますが、現在は電子帳簿保存法も整備され、ペーパーレス化に取り組みやすい環境となってきました。すべての書類をペーパーレス化することは難易度が高いため、できる範囲から取り組むことが重要です。
ペーパーレス化のメリット6つ
ペーパーレス化のメリットは、下記のとおりです。
- 業務効率化が実現でき、生産性が向上する
- セキュリティ強化によって情報漏えいの防止が図れる
- ランニングコストの削減によって利益向上が見込める
- 多様な働き方ができ、働きやすい職場づくりができる
- BCP対策ができ、万が一の事態に備えられる
- 地球環境の配慮により企業イメージ向上につながる
ひとつずつみていきましょう。
【メリット1】業務効率化が実現でき、生産性が向上する
ペーパーレス化で業務効率化が実現できれば、同じリソースで今まで以上の成果を上げられます。書類を電子化するだけで、内容の共有が簡単になるからです。
たとえば、会議資料を必要部数、印刷するだけでも時間がかかります。資料の枚数や配布人数が多ければ、さらに時間が必要です。
しかし、PDFやパワーポイントで資料を作成し、PCで共有すればほとんど時間はかかりません。空いた時間をほかの業務に使用できるため、生産性の向上が見込めるのです。
【メリット2】セキュリティ強化によって情報漏えいの防止が図れる
書類をペーパーレス化することで、セキュリティの強化が図れます。紙書類は紛失の危険性が高く、場合によっては取引先で置き忘れてきてしまう可能性もゼロではありません。
また、悪意がある場合は、コピーして簡単に重要書類を社外に持ち出せてしまいます。しかし書類をペーパーレス化し、ファイルにアクセス権限を設定すれば、持ち出しはおろか閲覧すら不可能です。
簡単に情報を持ち出せなくなるため、故意・事故の両面で情報漏えいの防止が図れます。
【メリット3】ランニングコストの削減によって利益向上が見込める
書類をペーパーレス化すれば紙が不要になり、ランニングコストを削減できます。たとえば、下記のコストが挙げられます。
- コピー用紙・インクの費用
- プリンターのメンテナンス費用
- 郵送費
- 紙書類の保管コスト
特に、紙書類が多くなれば保管場所の確保が必要になるうえ、必要な書類を探す際に手間がかかります。ペーパーレス化することで保管場所は不要になり、PCに搭載された検索機能で書類も簡単に検索可能です。
このように保管場所の削減は、大きな利益向上につながります。
【メリット4】多様な働き方ができ、働きやすい職場づくりができる
書類をペーパーレス化することで、テレワークやフレックスタイムなど、働き方の選択肢が広がります。PCから多くの情報にアクセスできるため、出社する必要がありません。
働く場所や時間が自由になれば、従業員の満足度も向上します。普段は自宅やコワーキングスペースで業務をこなし、取引先が来社するときだけ出社するスタイルも可能です。
紙書類が主体ではできない働き方なので、従業員にとって働きやすい職場づくりのためにもペーパーレス化の推進が重要です。
【メリット5】BCP対策ができ、万が一の事態に備えられる
書類のペーパーレス化はBCP対策につながり、万が一の事態に備えられます。BCP(Business Continuity Plan)対策とは、事業継続計画のことです。
台風や地震などの自然災害やテロが発生し、事業の継続が困難になった場合でも事業の根幹にあたる業務が遂行できるような体制づくりを指します。紙書類をオフィス内に保管していると、災害が起きた場合に消失する危険性があります。
しかし、ペーパーレス化してクラウド保存しておけば、災害が発生してもデータは無事です。したがって、ペーパーレス化は大きなリスクヘッジにつながります。
【メリット6】地球環境の配慮により企業イメージ向上につながる
ペーパーレス化することで、紙の消費を抑えられ、地球環境の改善につながります。SDGsの取り組みでもあるため、ペーパーレス化は企業のイメージ向上が可能です。
企業イメージが向上すれば、そこで働く従業員のイメージもよくなり、求職者も増加する可能性があります。また、環境に取り組む企業には消費者が集まり、消費者から人気のある企業には投資家が集まります。
ペーパーレス化に取り組めば事業の拡大にもつながるため、積極的な導入がおすすめです。
ペーパーレス化のデメリット3つ
メリットの大きいペーパーレス化ですが、デメリットも存在します。
- 導入コストがかかる
- 電子化に対するセキュリティ対策が必須
- 紙のほうが扱いやすいケースもある
特に、電子データは閲覧性・検索性が高い反面、ちょっとしたメモなどが難しく扱いにくいケースがあります。順番にみていきましょう。
【デメリット1】導入コストがかかる
ペーパーレス化を実現できればランニングコストの削減につながりますが、ツールやサービスを導入する際にコストがかかります。ツールによっては無料で使用できるものもありますが、機能や期間に制限が設けられている場合も多いです。
企業として使い込む場合は、費用がかかるものと考えておきましょう。また、新しいツールを導入する場合は、従業員に使い方の教育をしなければなりません。
しかし、基本的に導入コストを投じてしまえば追加で費用が発生することは少なく、使い方も難しくない場合がほとんどです。長期的な視点ではメリットが勝るため、コスト面の心配をしすぎる必要はありません。
【デメリット2】電子化に対するセキュリティ対策が必須
紙資料の紛失や盗難といったトラブルは避けられるものの、クラウド上に重要な書類を保管するため、インターネットに対するセキュリティ対策が必要です。特に、不正アクセスやマルウェアなどの対策は必須といえます。
セキュリティ対策なら、下記の方法が一般的です。
- セキュリティソフトの導入
- 端末の持ち出し管理
- ID・パスワードの管理
特に、ID・パスワードの管理が重要です。セキュリティソフトの導入や端末の持ち出し管理を徹底しても、ID・パスワードの管理がずさんでは意味がありません。
ほかのWebサービスと同じパスワードや、数字のみの簡単なパスワードは使用しないようにしましょう。
【デメリット3】紙のほうが扱いやすいケースもある
ペーパーレス化は、共有が簡単で検索しやすい特徴をもちますが、取り扱いやすさでは紙に劣る場合があります。書類を閲覧する際は、PCやタブレットなどの端末を起動し、フォルダ間を移動してファイルを開かなくてはなりません。
一方で、紙の書類がデスクやバッグにある場合は、取り出すだけで確認できます。また、書類にメモを残す場合は、紙のほうが優秀です。
現在はスタイラスペンでデータ化された書類にも書き込めますが、やはりボールペンと紙の手軽さには劣ります。ノートとペンをワンセット持ち歩くことで解消できる場合もあるため、ペーパーレス化との併用がおすすめです。
ペーパーレス化の成功事例
<出典:株式会社 明治>
株式会社 明治は、経理業務の全般をペーパーレス化するために、請求書受領サービスと会計システムを導入しました。
電子帳簿保存法の改正に対応したシステムで、ペーパーレス化はもちろん多様な働き方の実現にも貢献しています。
2つのシステムを導入したことで、年間約54万枚の紙の削減と、約2,400時間のファイリング時間削減を実現できるとのことです。特に、不備がないか自動チェックする機能によって、承認業務の約8割が削減できる見込みです。
参考:株式会社 明治
ペーパーレス化の方法
ペーパーレス化ツールを導入する方法は、難しくありません。下記の流れで導入しましょう。
- ペーパーレス化する書類と範囲を決める
- ツールを選定する
- 導入による課題の検証と改善を行う
まずは、どのような書類をどの程度の範囲でペーパーレス化するか決めましょう。いきなりすべての書類のペーパーレス化を実施すると混乱を招きかねないため、小さく始めることが重要です。
続いて、どのようなツールを使うのか、書類と範囲に適したものを選びます。多くのサービスがあるため、見積もりや打ち合わせを実施して最適なツールを選びましょう。
試験導入と打ち合わせを繰り返して、実際にペーパーレス化ツールを導入します。最初に決めたように小さな範囲で始めて、フィードバックしながら拡大していくと従業員に負担をかけずに導入できます。
また、実際に使用してみると、仕様変更が必要になるシーンもあります。引き続きツール提供企業と打ち合わせを繰り返して、自社に最適化していく方法がおすすめです。
ペーパーレス化に必要なツール5つ
代表的なペーパーレス化ツールは、下記のとおりです。
- 情報共有ツール
- Web会議ツール
- 電子契約ツール
- 請求書作成・管理ツール
- 勤怠管理ツール
特に、請求書に関連するツールはペーパーレス化のイメージがしやすく、毎日のように使用するため早期の導入がおすすめです。順番に紹介します。
【ツール1】情報共有ツール
情報共有ツールは、業務に関わるあらゆる情報を共有するためのツールです。コミュニケーションツールとしての役割もあり、紙を使用せずに他拠点の従業員とも簡単に情報を交換できます。
たとえば、下記のツールが代表的です。
- Chatwork
- Slack
- JANDI
リアルタイムにやりとりができるため、素早い情報伝達に優れます。メールのやりとりは、大量のメールに埋もれて重要なメールを見落とす危険性もあるため、こういった情報共有ツールの活用が有効です。
【ツール2】Web会議ツール
Web会議ツールは、インターネットを活用したオンラインミーティングツールで、遠方の人とも顔を合わせて打ち合わせが可能です。多くのツールでは画面共有機能が備わっており、PCで開いたファイルを共有しながら打ち合わせを行うことでペーパーレス化を推進します。
よく利用されているWeb会議ツールは、下記のとおりです。
- Zoom
- Google Meet
- Skype
Web会議ツールによっては、仮想のホワイトボードに書き込みできる機能が搭載されており、打ち合わせ後に画像を共有できます。
【ツール3】電子契約ツール
電子契約ツールは、契約書の署名をPCやタブレットから行えるツールです。契約書を紙で印刷する必要がないため、ペーパーレス化につながります。
代表的な電子契約ツールは、下記のとおりです。
- クラウドサイン
- 電子印鑑GMOサイン
電子契約ツールはオンライン上でやりとりするため、スムーズに完結できます。たとえば、上長が出張していても、インターネットの環境があれば承認が可能です。
郵送の手間やコストも削減できるため、優先して導入したいツールのひとつといえます。
【ツール4】請求書作成・管理ツール
請求書作成・管理ツールは、請求書の作成と管理を行えるツールです。作成したファイルをメールやコミュニケーションツールで取引先と共有できるため、紙で印刷する必要はありません。
代表的な請求書作成ツールは、下記のとおりです。
- 弥生会計
- freee
- マネーフォワード
- board
会計ソフトの機能として搭載されている場合も多く、そのまま記帳も可能です。経理関連の業務はペーパーレス化がしやすいため、早めの導入をおすすめします。
【ツール5】勤怠管理ツール
勤怠管理ツールは、インターネット上から出退勤の時間や残業時間を管理できるツールです。紙のタイムカードを廃止でき、集計も自動でできるため、簡単に勤怠を管理できます。
たとえば、下記のツールが代表的です。
- KING OF TIME
- ジョブカン
- キンコン
従業員もスマートフォンから申告できるため、利便性が増し、テレワークでの利用も可能です。手動で勤怠管理を行うと手間がかかるため、勤怠管理ツールの導入をおすすめします。
ペーパーレス化ツールを導入する際のポイント
ペーパーレス化ツールを導入する際には、下記のポイントに注意しましょう。
- 費用対効果が高いツールを選ぶ
- 導入する際にトライアルが可能か確認する
- 従業員の教育を行う
特に、ペーパーレス化は全従業員に影響する大きな変化であるため、教育が重要です。ツールの導入はITに関する知識が必要になる場合が多いのですが、ITに詳しくない従業員にとっては負担になる恐れがあります。
そのため、ツールの使い方はもちろん、ITに関する研修や勉強会を定期的に開催して従業員間の格差をなくすように努めましょう。全従業員のITリテラシーが高ければ、ほかのツールもスムーズに導入できるようになります。
ツールやサービスを活用してペーパーレス化を図ろう
ペーパーレス化は、紙で扱っていた書類をデータに変えることで、業務効率化やコスト削減をおもな目的とします。働き方改革が求められる現代では、取り組みやすい施策のひとつで、多くの企業がツールを導入して紙書類の削減を実現しました。
ペーパーレス化を実現するツールは多くあるため、自社における紙書類を洗い出し、ツールを選定して導入する必要があります。
なお、オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』では、ペーパーレス化ツールの導入サポートも行っております。ペーパーレス化ツールの導入が不安な方は、ぜひ下記からお気軽にお問い合わせください。
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