競合調査のやり方・フレームワークとお役立ちツールまとめ
企業の強みを活かしてビジネスの競争に打ち勝つためには、競合調査が必要です。
しかし、
「競合調査はどうすればいいの?」
「使いやすいツールがあれば知りたい」
このようにお考えではありませんか。
競合調査を実施せずにビジネスを展開しては、競合他社と差別化できず、思うような成果を上げられない恐れがあります。そこで、本記事は下記についてまとめました。
- 競合調査の流れ
- 競合調査で使える7つのフレームワーク
- 競合調査で使える5つのツール
- 競合調査を外注する際のポイント
適切な競合調査を実施して売上を伸ばしたいとお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
競合調査とは?
競合調査とは「自社と競合他社の商品やサービス、ポジションをさまざまな手法を用いて比較・分析すること」です。競合調査を行うと自社の強みや課題がわかるため、競合他社との差別化を図り、ブランディングにつなげられます。
また、競合調査は情報を収集するだけでは、本質的な効果を得られません。収集した情報を分析し、得られた結果を戦略に活用することで、初めて意義のある競合調査となります。
たとえば、同様の商品やサービスを展開していても、各社ごとに下記のような特徴があるものです。
- スペックに秀でている
- とにかく安い
- デザインが独特
- 使いやすい
競合他社の商品やサービスと何が違うのか、どのように差別化するのかを把握すれば、自社の強みを活かした販売戦略が可能です。そのためにも、適切な競合調査を行いましょう。
競合調査の流れ
競合調査の流れを、5つのSTEPで紹介します。
- 調査の目的を明確化する
- 調査対象を明確化する
- 仮説を立てる
- 調査項目を設定する
- 調査を実施して仮説・検証する
適切な効果を得るために、どのように調査するのか流れを把握しておきましょう。ひとつずつ紹介します。
【STEP1】調査の目的を明確化する
調査を開始する前に、「何を目的にして調査するのか」を明確にしておかなくてはなりません。最終的に何を把握したいのかはっきりしていなければ、大きな効果は得られないからです。
調査の目的を決めることで、必要なデータや手法が決まります。設定する目的の例は、下記の通りです。
- ビジネスモデルの見直し
- 商品やサービスの改善
- 新商品の開発
- 社内組織の改善
目的を決めれば調査がスムーズになり、時間と費用を無駄にせず進められます。
【STEP2】調査対象を明確化する
目的が明確化できたら、調査対象の競合他社も設定しましょう。ただし、競合他社すべてを対象にしてはいけません。
対象を絞らなければ、時間や費用がかかるうえ、目的に合わない競合調査をしてしまう恐れがあります。
調査対象を絞るときは、類似商品やサービスを扱っている企業で、
- トップシェアの企業
- シェア率が低い企業
- 自社と同等の企業
- 価格帯が同じ企業
- 同じポジションにいる企業
などを調査しましょう。
時間をかけないためにも、調査対象の数は3〜10社ほどを目安にするのがおすすめです。
【STEP3】仮説を立てる
目的と調査対象を決めたら、実施する前に仮説を立てましょう。つまり、自社の強みや弱み、課題を洗い出しておくのです。
たとえば、「自社の弱みは○○で、同価格帯のC社はその点でユーザーの満足を得ている可能性がある。○○に関するデータを集めよう」などです。このように仮説を立てることで、効率的に目的を達成できる可能性が高まります。
【STEP4】調査項目を設定する
仮説を立てたら、何を調査するのか決める必要があります。調査項目は目的に応じて異なるため、立てた仮説と照らし合わせながら決めていきましょう。
たとえば、調査目的がビジネスモデルの見直しであれば、下記の調査がよく行われます。
- 事業規模
- 経営方針
- 販売やサービスの流通経路
- 顧客情報
- マーケティング戦略や集客
何を調査すべきなのか具体的に洗い出して、必要な項目を設定しましょう。
【STEP5】調査を実施して仮説を検証する
調査項目が決まれば、いよいよ調査を実施します。調査の手法はさまざまですが、基本的には直接訪問したりインターネットを活用したりして情報を集めます。
調査項目に合わせて適切な手法を選ぶことで、効率的な調査が可能です。たとえば、画一的な数値データがほしい場合は、アンケート調査がおすすめです。
調査を終えたら、収集したデータを分析します。
立てた仮説と照らし合わせ、あっていた場合は目的達成に活かしましょう。外れていた場合は、次の仮説を立てて再度調査することで、競合他社と自社の違いが明確になります。
競合調査で使える7つのフレームワーク
競合調査で使える代表的なフレームワークを7つ紹介します。
- ファイブフォース分析
- バリューチェーン分析
- SWOT
- 4P分析
- 3C分析
- 4C分析
- Points of X
フレームワークとは、考え方や分析方法を誰でも活用できる枠組みのことです。順番に紹介します。
【フレームワーク1】ファイブフォース分析
ファイブフォース分析とは「自社を取り巻く外部環境を分析するフレームワーク」で、5つの脅威から分析します。外部環境による自社の強みや弱みを確認でき、販売戦略に役立てられます。
5つの脅威は、下記の通りです。
- 売り手の交渉力
- 買い手の交渉力
- 代替商品
- 新規参入者
- 競合他社
これらの5つの脅威と自社の関係性を分析し、「収益が上げやすいか」「どれほどの利益を得られるか」を把握できます。
【フレームワーク2】バリューチェーン分析
バリューチェーン分析は「価値の連鎖」を意味し、企業の強みや価値を生み出している工程を洗い出すときに用いるフレームワークです。バリューチェーン分析を活用して付加価値を高めれば、競合にはない戦略立案やブランディングが可能となります。
バリューチェーン分析は、企業の活動を「主活動」と「支援活動」に分類します。商品やサービスの提供において、製造や販売といった直接的な活動を「主活動」、部品調達や労務管理といった主活動をサポートする活動が「支援活動」です。
それぞれの活動ごとに強みや弱みを競合と比較し、見いだされた自社の付加価値をもとにして売上アップにつなげられます。
【フレームワーク3】SWOT分析
SWOT分析は「自社の強みと弱み、外部環境」の分析に活用するフレームワークです。
アルファベットは、下記の単語を表しています。
- Strengths(強み):企業の強み
- Weaknesses(弱み):企業の弱み
- Opportunities(機会):チャンスとなる要因
- Threats(脅威):脅威となる要因
StrengthsとWeaknessesは内的要因、OpportunitiesとThreatsは外的要因に分類され、それぞれの領域を分析することで、自社と競合の関連性を整理できます。
【フレームワーク4】4P分析
4P分析は「マーケティング戦略の立案」で活用するフレームワークです。
4P分析は、下記の要素で成り立っています。
- Product(商品、製品)
- Price(価格)
- Promotion(販売促進)
- Place(流通)
商品を販売するうえで基本となる戦略で、フレームワークに沿った計画が重要です。どのように商品を売るか決め、競合他社との差別化を図れます。
【フレームワーク5】3C分析
3C分析は「自社を取り巻く市場の関係性」を整理するフレームワークです。3C分析を構成する要素は、下記の通りです。
- Customer(顧客、市場)
- Competitor(競合)
- Company(自社)
この3つの要素を関連付けて戦略を考えることで、顧客のニーズを満たし、競合との差別化につなげられます。
たとえば、自社と顧客の関係性のみに注目すれば顧客のニーズを満たすことはできるかもしれません。しかし、競合との差別化にはつながらず、売上は上がらない恐れがあります。
3つの要素で考えれば、自社の商品やサービスを効果的に販売できるようになります。
【フレームワーク6】4C分析
4C分析は「顧客の視点から自社の商品やサービスを分析する」ときに活用するフレームワークです。
4C分析は、下記の要素で構成されます。
- Customer Value:顧客価値
- Cost:顧客が消費する費用、時間
- Convenience:利便性
- Communication:コミュニケーション
顧客の視点で分析するため、強みや弱みをもとに商品やサービスを強化、改善できます。
たとえば、SNSで低価格な商品やサービスをアピールし、売上が伸びたとします。一見、価格の安さが要因に見えますが、もしかしたらSNSで気軽にコミュニケーションをとれることがリピーターの増加につながっているかもしれません。
このように顧客の視点で考えれば、思わぬ気づきを得られる可能性があるのです。
【フレームワーク7】Points of X
Points of Xは「競合調査の結果をもとに、差別化戦略を検討する」ときに活用するフレームワークです。
Points of Xは、下記3つの要素で分析を行います。
- Difference:差別化
- Parity:同質化
- Failuer:脱落
差別化するポイントのほか、ないと選ばれない同質化ポイントやあると選ばれない脱落ポイントも分析できます。差別化ばかりを考えるのではなく、共通するポイントなどを考えるのが大きな特徴です。
競合調査で使えるツール5選
競合のWebサイトを調査する際に使えるツールを5つ紹介します。
- SimilarWeb
- Dockpit(旧eMark+)
- AppApe
- BuiltWith
- Ubersuggest
ひとつずつ順番に見ていきましょう。
【ツール1】SimilarWeb
<画像出典:SimilarWeb>
SimilarWebは、世界中で利用されている分析ツールです。SimilarWebの特徴は、下記の通りです。
- 流入経路やユーザーに関する調査が可能
- URLを入力するだけで分析できる
- 無料トライアルあり
インターネットを活用して情報を得る現代で、Webサイトはますます重要になっています。競合Webサイトの分析ができれば、より効果的な販売戦略に役立てられます。
【ツール2】Dockpit(旧eMark+)
<画像出典:Dockpit>
Dockpitは、Web行動ログデータをもとに、競合調査を実現するツールです。Dockpitの特徴は、下記の通りです。
- 競合の動きと市場の変化を把握できる
- 直感的な操作で誰でも簡単に分析できる
- 消費者のニーズやトレンドを把握できる
独自にもつ250万人以上の消費者パネルから、競合調査が可能です。また、競合の動きと市場の変化を把握でき、競合サイトをあらゆる角度から分析できます。
【ツール3】AppApe
<画像出典:AppApe>
AppApeは、さまざまなスマホアプリの利用状況が分析できるツールです。AppApeの特徴は、下記の通りです。
- 競合アプリのユーザー数や利用時間などが分析できる
- 前日のデータが即日反映される
- 無料で始められる
競合アプリの分析ができるだけではなく、自社アプリの分析や人気を集めているアプリも把握できます。アプリ開発に力を入れているのであれば、導入を検討したいツールです。
【ツール4】BuiltWith
<画像出典:BuiltWith>
BuiltWithは、競合Webサイトがどのように開発され、構築されているかを調査する分析ツールです。BuiltWithの特徴は、下記の通りです。
- 競合サイトのユーザーを分析できる
- 競合サイトで使用しているサーバーや技術などのスペックを分析できる
- ブラウザに機能を追加して手軽に利用できる
キーワードで絞ったWebサイトの分析ができるほか、競合サイトを利用・離脱したユーザーの分析も可能です。
【ツール5】Ubersuggest
<画像出典:Ubersuggest>
Ubersuggestは、WebサイトのSEO対策ができる検索キーワード分析ツールです。Ubersuggestの特徴は、下記の通りです。
- 競合サイトのデータを確認できる
- キーワードの月間検索数やSEOの難易度がわかる
- 無料で始められる
有料でも安価に始められるため、小規模な企業や個人事業主でも利用している人が多いツールです。SEO対策ができるうえ、Webサイトの問題点を指摘・解決してくれるため、困ったときでも安心して利用できます。
競合調査を外注する際のポイント
競合調査を外注するうえで重要なのは、できる限り内容を明確にすることです。内容が曖昧では、必要なデータが集まらず追加で依頼したり、必要以上にデータが集まり予算をオーバーしたりする恐れがあります。
特に、下記の項目は明確化しましょう。
- 調査の内容や目的
- 調査期間
- 調査対象
競合調査の流れやフレームワークがわかっても、仮説を立てたり調査項目を選んだりと事前準備に時間と工数が必要です。
自社で捻出することが困難な場合は、外注を検討しましょう。
なお、競合調査を依頼するなら、オンライン秘書・オンラインアシスタントサービス『i-STAFF』がおすすめです。i-STAFFなら、SNSやWeb調査など、さまざまな調査に対応できます。
調査を依頼したいとお考えの方は、下記のリンクからお気軽にお問い合わせください。
差別化戦略をとるなら適切な競合調査が重要
競合他社と差別化をするなら、調査が必要不可欠です。競合調査の流れを把握し、数あるフレームワークを目的に応じて使うことで、売上につなげられます。
また、ツールを活用すれば、効率的かつ効果的に分析が可能です。商品やサービスの売上を効果的に上げるためにも競合調査を実施し、しっかりと分析・改善を行いましょう。
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